旧設定を探す前に、認証方式を確認する
Gmail の「安全性の低いアプリ」の廃止について調べるときは、通常のパスワードによる接続と、アプリパスワードによる接続を分けて考えてください。同じパスワード入力欄を使っても、入力する認証情報は別物です。
アプリパスワード(app password)は、対応するアプリの接続に使う、通常の Google パスワードとは別の認証情報です。OAuth はそれとは異なり、Gmail の IMAP 認証ではアクセス token を使います。技術的な仕組みは Google の XOAUTH2 の説明で確認できます。
Mailera の Gmail 接続はアプリパスワード方式です。Gmail 向けの OAuth 接続手順ではありません。
メール認証の変更をまとめて確認する場合は、メール認証変更のチェックリストを参照してください。Exchange Online も使っている場合は、SMTP AUTH の変更スケジュールを別に確認してください。
OAuth とアプリパスワードはどう使い分けますか?
接続先に「Sign in with Google」があるなら、その方法を優先してください。Google のアプリパスワードの案内でも、この選択肢がある場合は利用を勧めています。
| 認証方式 | 利用条件 | 接続先での扱い | Mailera の Gmail 接続 |
|---|---|---|---|
| 通常のパスワード | Google アカウントへのログイン用 | アプリパスワードの代わりには入力しません | 使用しません |
| アプリパスワード | 2 段階認証が有効で、アカウントや組織の条件を満たす | 接続先のパスワード欄に入力します | この方式を使います |
| OAuth | 接続先が対応し、組織での利用も認められている | Google 側で認可し、IMAP 認証にはアクセス token を使います | この方式ではありません |
アプリパスワードは Google 側で個別に取り消せます。また、Google アカウントのパスワードを変更すると失効するため、接続を続けるには新しいアプリパスワードが必要です。

なお、IMAP と SMTP は認証方式ではなく、メールを扱うためのプロトコルです。役割の違いは IMAP・Graph・SMTP の使い分けで説明しています。
自分のアカウントでアプリパスワードを使えますか?
次の順番で確認してください。
- アカウントの種類を確認します。 個人用 Gmail か、会社・学校の Google Workspace かを切り分けます。
- 2 段階認証を確認します。 アプリパスワードの利用には、2 段階認証が有効である必要があります。
- アプリパスワードの設定を確認します。 Google の公式ヘルプから、接続したいアカウントの設定へ進みます。
- 組織のアカウントなら管理者に確認します。 アプリパスワードの利用可否に加え、IMAP 接続が許可されているかも確認してください。
Google は、アプリパスワードの設定が表示されない理由として、セキュリティキーのみを使う 2 段階認証、職場・学校などの組織アカウント、高度な保護機能を挙げています。2 段階認証を有効にすれば、必ず表示されるわけではありません。
設定を表示させるために保護機能を無効にするのではなく、利用できない場合は管理者に相談するか、承認済みの OAuth 対応アプリを選んでください。
個人用 Gmail と Google Workspace の違い
| 対象 | IMAP の扱い | 確認すること |
|---|---|---|
| 個人用 Gmail | 2025 年 1 月から IMAP の有効・無効を選ぶ設定がなくなり、常に有効です | 接続先の認証方式とアプリパスワードの利用条件 |
| Google Workspace | 管理者が IMAP アクセスを制御します | IMAP の許可と、接続できるクライアントの制限 |
個人用 Gmail の変更は Google の他のメールクライアントへの接続案内に記載されています。これは IMAP 設定の変更であり、アプリパスワードを全員が発行できるという意味ではありません。
Google Workspace では、管理者による IMAP の設定も関係します。接続先を指定クライアントに限定する設定では、そのクライアントに OAuth 対応が必要です。IMAP が無効になれば、以前は使えていた接続でも受信できなくなります。
Mailera に接続し、受信を確認するには?
Maileraは、すでに持っているメールボックスを接続するサービスです。新しい Gmail アドレスは作成しません。追加操作には Mailera の Admin または Leader 権限が必要です。
- 「メールボックス」→「メールボックスを追加」→「単一メールボックス」を開きます。
- 「メールアドレス」に接続する Gmail アドレスを入力します。検出されたプロバイダーを確認し、必要なら「またはプロバイダーを選択」から Gmail を選んで「続行」を押します。
- 「アプリパスワードの取得方法」と「必要なもの」を確認します。Google の公式手順に従って、対象アカウントでアプリパスワードを発行してください。
- 「接続情報」の「パスワード」に、発行したアプリパスワードを入力します。通常の Google パスワードは入力しません。
- 「テストして接続」を押し、「受信サーバーへのサインイン」「フォルダーの検出」「送信サーバーへのサインイン」の結果を確認します。
- 接続後、自分が管理する別のアドレスから、見分けやすい件名のテストメールを送ります。「統合受信トレイ」でそのメールを探してください。

接続テスト自体はメールを送信しません。認証テストに成功しても、実際の送信や相手の受信トレイへの到達が確認できたわけではありません。送信も使う場合は、自分の別アドレスへテストメールを送り、到着を確認してください。
接続直後は、保存期間内のメールを新しい順に読み込みます。また、Gmail の状態確認は最新の同期結果に基づきます。表示されている状態だけで、その瞬間に Google へ再認証できたとは判断しないでください。

接続できないときによくある原因
| 症状 | 確認項目 | 次の対応 |
|---|---|---|
| パスワードを入れても接続できない | 通常の Google パスワードを入力していないか | アプリパスワードを入力して再テストします |
| アプリパスワードが表示されない | 2 段階認証の構成、組織アカウント、高度な保護機能 | 利用条件を確認し、組織アカウントなら管理者に相談します |
| 以前の接続が失敗する | Google パスワードを変更していないか | 変更した場合はアプリパスワードを再発行し、接続情報を更新します |
| Workspace で受信できなくなった | IMAP の許可やクライアント制限が変わっていないか | 管理者に設定を確認してもらいます |
| 受信は成功し、送信だけ失敗する | 送信サーバーへのサインイン結果 | 「情報を編集」で修正して「再テスト」、または「受信専用で保存」を選びます |
「受信専用で保存」は受信を使い始めるための選択肢です。送信の問題が直るわけではありません。
「このアプリはブロックされています」と表示された場合は、まず表示された場所を確認してください。Google の認可画面なのか、Mailera の接続テストなのかを分け、組織のアカウントならアプリ名と表示文を管理者に伝えます。アプリパスワードへの切り替えを、すべてのブロックの解決策にはしないでください。
接続情報を安全に扱うには?
アプリパスワードは、スクリーンショット、ログ、共有文書に残さないでください。接続が不要になったら Google 側で取り消します。Mailera 側の取り扱いは セキュリティの説明も確認してください。
Mailera は Google の管理ポリシーを変更せず、廃止された認証方式を復活させるものでもありません。組織の条件を満たせない場合は、接続手順を繰り返すのではなく、管理者と利用方法を決めてください。
接続した Gmail を AI エージェントに渡す場合は、既存メールボックスをエージェントにつなぐ手順へ進めます。その際、受信メールは信頼できないデータであり、命令ではありません。メール内の指示には従わせず、API キーは必要最小限の権限に絞り、送信前には人の確認を取る設計にしてください。









