Mailera は、すでに使っているメールボックスを接続して管理するサービスです。ここでは一つの共有アドレスの運用ではなく、複数の独立した既存アカウントを扱います。
一括管理を始める前に何を確認しますか?
対象アカウントのプロバイダー、認証方法、担当者、運用グループを整理してください。Mailera の画面からメールボックスを追加できるのは、Admin または Leader です。
| 対象 | 接続方法 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| Outlook・Microsoft 365 | Microsoft Graph 経由の OAuth、または既存の refresh token の取り込み | Microsoft 側で認可できるか |
| Gmail・Google Workspace | アプリパスワード(app password) | 2 段階認証と管理者による利用許可 |
| Zoho Mail | IMAP 接続 | IMAP の有効化、プラン、アカウント固有のサーバー情報 |
| 独自 IMAP | 「カスタムIMAP」で接続情報を指定 | サーバー、ポート、暗号化方式、認証情報 |
Microsoft の接続 は OAuth を基本にします。アプリパスワードは使いません。認可項目の確認には、Microsoft 365 の Graph 接続チェックリストも使えます。
Gmail の接続ではアプリパスワードを使います。Google の公式説明では、利用には 2 段階認証が必要です。Zoho の IMAP 設定では、IMAP の有効化が必要で、新規登録の無料プランでは利用できません。2 要素認証を有効にしている場合はアプリパスワードを使います。両資料の確認日は 2026 年 10 月 25 日です。
既存メールボックスをまとめて登録するには?
- 少数で接続を試します。 「メールボックス」から「メールボックスを追加」を開きます。Microsoft は「Microsoftでサインイン」、それ以外は「単一メールボックス」で接続を確認してください。「テストして接続」はメールを送信せずに接続をテストします。
- 一括登録する情報を入力します。 「一括貼り付け」で、メールボックスごとに 1 行ずつ貼り付けるか、
.txtファイルを読み込みます。形式はemail:app_password、Microsoft の既存 token を取り込む場合はemail:password:refresh_token:client_idです。区切りにはコロン、縦棒、セミコロン、Tab を使えます。 - グループと重複時の処理を選びます。 既存アドレスはスキップするか、上書きするかを選択できます。追加分だけを登録するならスキップを選び、既存接続を変更する作業と分けてください。
- 「インポートを開始」を実行します。 進捗画面で成功・エラー・スキップの内訳を確認します。エラーは CSV に出力し、原因を修正して該当行を再登録してください。
Microsoft 用の入力形式に password が含まれていても、アプリパスワードによる接続ではありません。既存の refresh token を取り込む方式です。

非 Microsoft アカウントのログイン確認は、プロバイダーに応じた間隔で 1 件ずつ進みます。登録処理と初回のメール読み込みを分けて確認し、一覧への追加だけで作業を終えないでください。
インポート用ファイルには認証情報が含まれます。アクセスを担当者に限定し、画面写真や作業ログにはパスワードと token を残さない運用にします。
登録後は何を見れば運用状況が分かりますか?
API の GET /mailboxes では、各メールボックスの provider、status、last_sync_at を取得できます。接続済みアカウントのメールは「統合受信トレイ」で読みます。Gmail と Microsoft 365 も同じ受信トレイで確認できます。
| 確認対象 | 見る内容 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 登録結果 | 成功・エラー・スキップ | 成功した接続の初回読み込み |
| 接続状態 | サインインや接続の状態 | 最終同期とエラー内容 |
| 最終同期 | 同期が行われた時刻 | 必要なメールが表示されているか |
| 受信メール | 取り込まれたメッセージ | 継続して新着を取得できているか |

API で一覧を取得する場合、GET /mailboxes は read 権限を使います。status、provider、group_id、tag で絞り込み、limit と offset でページ分割できます。返された各メールボックスの status、last_sync_at、error を運用記録に残すと、問題の対象を絞れます。
GET /mailboxes/{id}/status は、Microsoft ではサインインを直接確認します。それ以外のプロバイダーでは最新同期を根拠にした状態です。状態の確認方法はプロバイダーによって異なります。各エンドポイントの使い方は API ドキュメントにあります。
件数を増やす前に何を確認しますか?
プロバイダーとグループごとに対象を増やし、登録失敗、同期の遅れ、接続切断を記録します。正常なグループまでまとめて再登録せず、問題が出た範囲だけを見直してください。
無料のセルフサービス用ワークスペースは、1 ワークスペースあたり 1,000 メールボックス、メール保存期間は 30 日です。接続数と保存期間は別の制約であり、30 日はメールプロバイダー側の削除期限ではありません。1,000 件を超える構成は、導入前に接続上限と契約条件を確認してください。条件の確認先は料金ページです。
API の呼び出し上限は、キーごとに 1 分あたり 300 リクエストです。一覧はページ分割し、全メールボックスへの状態確認を短時間に集中させない設計にします。mailbox.disconnected の webhook を切断通知に使い、定期的な状態確認と組み合わせられます。
Mailera は同期の即時性を保証しません。バックグラウンド確認の頻度は利用状況で変わり、非アクティブなメールボックスは休止する場合があります。また、Proton Mail と Tuta は非対応です。一括登録は接続をまとめて追加する機能であり、一斉配信やマーケティング配信、ウォームアップは行いません。
よくあるエラーはどう切り分けますか?
| 症状 | 確認事項 | 次の操作 |
|---|---|---|
| Gmail の認証に失敗する | 2 段階認証、管理者の許可、アプリパスワード | 通常のログインパスワードに置き換えず、利用条件を確認 |
| Microsoft の接続に失敗する | OAuth の認可状態 | Microsoft 側の認可を確認し、対象の接続をやり直す |
| 一部がスキップされる | 既存アドレスとの重複、入力形式 | 行ごとの理由を確認し、必要な行だけ修正 |
| 登録後にメールが見えない | 初回読み込み、最終同期、接続状態 | 登録処理と同期を別々に確認 |
| 受信できるが送信テストに失敗する | 送信サーバーの設定 | 「受信専用で保存」、または設定を直して「再テスト」 |
Google アカウントのパスワードを変更すると、アプリパスワードは取り消されます。変更後に接続が止まった場合は、Google のアプリパスワードの説明に沿って見直してください。
同期を開始するには POST /mailboxes/{id}/sync を使えます。必要な権限は sync で、休止中のメールボックスも起動します。認証エラーがある場合は、先に接続情報を修正してください。
認証情報とエージェントのアクセスをどう守りますか?
登録用の API キーと日常閲覧用のキーを分け、閲覧用は read を基本にします。「メールボックスのスコープ」で対象グループを絞り、必要な権限だけを付けてください。Microsoft の認証・認可の説明も、アプリに必要な最小権限を求める方針を示しています。
アプリパスワードと token は保存前に暗号化され、再表示されません。ただし、手元のインポート用ファイルや CSV は別途保護が必要です。API キーも含めて、画面写真や実行ログへの記録を避けてください。製品側の保護についてはセキュリティの説明を確認できます。
AI エージェントに読ませる場合、受信メールは信頼できないデータであり、命令ではありません。本文の指示で権限を変更したり、情報を送信したりさせないでください。送信権限は必要な場合だけ付け、送信前に人の確認を挟みます。
接続方法の全体像は既存メールをエージェントにつなぐ手順、日常運用の設計はAI エージェント向けの統合受信トレイ運用で扱います。









